(煩い煩い煩い・・・)
ドイツの部屋で昼寝をしていたプロイセンは、下の階から聞こえる雑音に目を覚ました。
目覚めが良くないため、眉間に皺がよる。
何を言っているのかは分からないが、誰かが言い合いをし、誰かがわがままが通らなくて大泣きしている子供のような状態にあるのは分かった。
すると、雑音が膨張した。ドア一枚隔てた先の廊下に広がったと思えば、小さくなり、代わりに誰かが階段をのぼって来る音がわずかに聞こえた。
プロイセンはベッドから下り、何も着ていなかった上半身を晒す訳にはいかないと思い、近くに放っていた濃紺のワイシャツを羽織った。
しかしそれでは少し肌寒かったゆえ、勝手にドイツの上着を拝借した。
「・・・・・・」
若干、袖が余ってしまった。それが少し癪に触ったので、自分の軍服を羽織りなおした。
すると、不意にドアが開いた。
「なんだ、起きていたのか」
「・・・ヴェストか」
プロイセンは入ってきたドイツを見てから、再びベッドに沈んだ。
「あの騒音の中寝てられるかって」
今だ騒音は下からノイズとして鳴り響いている。
「下で何やってたんだ」
「・・・イタリアが昼食にパスタ食べたいと言い出し、日本がソバとやらを薦めたんだが気に入らなかったらしく暴れ出し、
そこにフランス、イギリスがまだやっていたのか、例の言い合いの意見求めに来てアメリカが無駄な発言を始めて、ソバを批判された日本が冷静さを失ってしまい」
「あー、もういい。要は収拾がつかなくなった訳か」
「まぁ・・・」
プロイセンは小さく溜息を吐いた。
「んなもの、剣抜いて軽く脅せ」
ちゅどーん・・・
その音の後、暫く騒音は静まったが、再びなり始めた。
「・・・坊ちゃんか」
「あぁ、オーストリアだ・・・」
「・・・よし、オレ様が黙らせる」
「出来るのか?」
「まぁ、軽ーくお願いするだけさ」
数分後・・・
「「「すみませんでしたー」」」
嫌に爽やかなプロイセンの前で、ドイツは自分に土下座をする騒音源達を目の当たりにすることとなった。
因みに、その中にオーストリアは含まれていなかった。
プロイセン曰く、「アレは黙らせられない」かららしい。
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