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日常/感想/二次創作小説※重要。小説へはカテゴリーの一覧から飛んでください。取扱CPはDRRR:臨静臨/APH:東西&味覚音痴/異説:78中心天気組/黒バス:赤降赤/VGユニット:騎士団航空海軍他。DRRRは情報屋左推奨中。TV小説漫画DVD所有。APHは東西LOVE独語専攻中。漫画全巻CD原作柄所持TV二期迄。異説はもう天気組愛。原作は7のみ。コンピ把握。81012は動画攻略wiki勉強。究極本厨。赤降気味でリバOK。VG擬人化フレイム・サンダー辺りとか。コメント・誤字指摘歓迎します!!転載とかはご遠慮願います。
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2024/05/01 (Wed) 01:11:59

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No.118
2011/07/03 (Sun) 22:35:47

pixivとタイトルは違いますが、こちらが本当のタイトルです。
文字数の制約で納められませんでした(泣
特にタイトルにこだわりはなかったのですが、ちょっと意味が違うのが難点です。

pixiv:復活
ここ:復活「の一形式」

結構大きい差です。

ザックスinDFFです。出てきてほしいよザックス!
これは短編形式で、思いついたら続けようと思います。
 


1.Encounting with Friend
 秩序の聖域へと戻る道中のことだった。今回もかなりの数のイミテーションを倒し、幾分か疲労が蓄積されていた。皆武器を手にして周りを警戒しながら歩いて行くが、自然と足は遅くなり、会話もすでに途切れていた。これはまずいなと皆感じながら、何か話題を振ろうと考えるが、疲れた頭では何も浮かばなかった。特別なこともなければ、取り上げて話すような日常もない。これが聖域まで続いたらもっと心地悪いものになりかねない、ある種の危惧を思い浮かべた。
そんな中、先頭を歩いていたクラウドが不意に足を止めた。止まり方がまた、意図的に足を止めたではなく、何かにぶつかりそうになって咄嗟に避けたという止まり方だったため、他の視線を集めた。何かあったのかとクラウドを見れば、視線が一点を向いたまま全く動かなかった。目は見開かれ、どうして、と小さく聞こえた。
「クラウド?」
視線の先をたどってみると、その先にはイミテーションではなく、人間がいた。コスモス側でもなければ、カオス側でも見たことがない。男の足下にはイミテーションの結晶が散らばっているが、断定はできない。緩く逆立った黒い髪に、大きな剣を背負って、装備というには比較的軽装な衣服で結晶を観察していた。次いであたりをぐるりと見回している様子からして、ここに初めて来たようだった。警戒するに越したことはない。三人は武器を緩く構えた。
 するとこちらの視線に気づいたのか、向こうの視線がこちらを捉えた。一気に緊張が走るが、「おーい!」という大声とともに大きく手を振って主張を寄越した。それを見て、戦意がそがれてしまった。しかしすぐにその動きが止まった。今度は何だと思いながら見ていると、顎に手を当ててしばらくこちらを観察するように凝視してきた。やがて何か納得がいったのか、精悍な顔立ちを歓喜の色に染めてロケットスタート宜しくこちらへと駆け出してきた。思った以上にそのスピードは速く、こちらが驚いて動けない間に、すでに男はクラウドの前に立っていた。
「お前、クラウドだよな!」
「え、あ」
突然目の前に飛び込んできた男に、クラウドは驚いて一歩足を引いた。
「ひっさしぶりだなー!!」
さらに下がる前に男はクラウドの肩を掴んで、そのまま抱き込んだ。そんな急展開に全くついていけないフリオニール、セシル、ティーダだったが、クラウドは完全に硬直していて、しかも目から思わぬものが零れたのを見て慌てて引き剥がしにかかった。
「何してるッすか!いきなり!」
「え?あ、ちょ」
ラリアットよろしく首元に腕を回されて無理に後ろへと引きずられ、男はよろめきながらもクラウドから遠ざかることになった。すかさずフリオニールが間に入り、武器を構えた。向けた矢の切っ先は正確に男の首を狙っている。思わず男は仰け反って、両手を上げて軽い足取りで退いた。
「クラウド、大丈夫?」
「え?」
何が何だかわからないといった、呆けた表情でクラウドは自分の肩に手を置いたセシルを見た。その表情があまりにも真剣だったものだから思わず引き気味に頷いた。
疲労と驚愕に働かない頭を無理に動かして、クラウドは手を胸の前に置き、視線を引きはがされた男の方に向けて、呟いた。
「セシル、これは事実か?」
「事実だよ、紛れもない、ね」
その言葉を聞いて、クラウドはセシルの手を肩から外して、男の方へと歩き出した。フリオニールの横を抜け、ティーダの横も過ぎようとしたところで、不意に腕を掴まれた。
「クラウド」
「大丈夫だ、下がっていろ」
「でも」
何が大丈夫だというのか。見れば、肩も脚も声も、震えていた。しかしそこに恐怖は見られなかった。納得のできない感情を押さえて、ティーダはフラタニティを下げた。
 クラウドは困ったように頭を掻く男の前に立った。心なしか、視線が近い気がした。
「何で、ここに?」
「うーん、何でって言われてもなぁ」
男は目を閉じ、ここに着くまでの記憶をたどった。
「アンジールが来て、あぁ、俺、ライフストリームに帰るのか、って思ったらここに流れ着いてさ。そしたら傷とか全部塞がってて驚いた……て、あれ?何で俺傷ついてたんだ?」
アンジールって誰だっけ。ライフストリームって、何だっけ。そんな言葉が続いた。その様子を見て、クラウドは眉を下げた。
「記憶が、ないんだな」
「どういうことだ?」
聞き捨てならないその言葉に、男はばっと立ち上がった。
「ここに呼ばれると、記憶が一時的に消えるんだ。戦いを重ねれば、また思い出す」
「でも、俺クラウドのこと覚えて……」
そこで、男は不意に口を閉じた。確かにクラウドのことは覚えてる。けれど、『こんな風に普通に話せた』という記憶はなかった。一緒にいたけれど、自分が一方的に話してばかりではなかったか。そして、彼との最後の記憶は、痛みと別れの記憶。
「……俺、死んだ、よな……?」
独り言のように流れ出た男の言葉に、クラウドはためらいがちに小さく頷いた。
「だから、その、さっきは、……ごめん、泣いたりして」
「謝ることはないって!俺の方だって突っ走ったしさ」
「うん、あれは驚いた」
そう言って、男と同様、クラウドは笑った。
 目の前で繰り広げられる光景に理解がついて行けなくなったティーダがまず言葉を発した。
「えっと、クラウド?」
知り合いっすか。クラウドは三人の方に顔を向けた。
「彼は、ザックス。俺の『友達』だ」
そしてクラウドはザックスの方を振り返った。手を一人ひとりに向けて、順に名前を並べた。
「フリオニール、ティーダ、セシル。俺の仲間だ」
「おう、よろしくな!」

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獅子えり
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大学生
自己紹介:
日本の真ん中あたりの都市に住処有。最近有名になった大学に在学。ドイツ語専攻中。ゲームは日常の栄養剤。小説書くのは妄想を形に(笑)本自体が好きという説明しがたく理解されにくいものを持っている。横文字は間違える。漢字は得意な方。英語は読み聞きはいいが話せない。他は自己紹介からどうぞ。
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