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日常/感想/二次創作小説※重要。小説へはカテゴリーの一覧から飛んでください。取扱CPはDRRR:臨静臨/APH:東西&味覚音痴/異説:78中心天気組/黒バス:赤降赤/VGユニット:騎士団航空海軍他。DRRRは情報屋左推奨中。TV小説漫画DVD所有。APHは東西LOVE独語専攻中。漫画全巻CD原作柄所持TV二期迄。異説はもう天気組愛。原作は7のみ。コンピ把握。81012は動画攻略wiki勉強。究極本厨。赤降気味でリバOK。VG擬人化フレイム・サンダー辺りとか。コメント・誤字指摘歓迎します!!転載とかはご遠慮願います。
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2024/12/04 (Wed) 17:37:56

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No.125
2011/08/06 (Sat) 10:22:47

主に挫折した文章たちです。

11/08/06 Fasion[DFF81012+7 School Parody]
11/08/03 4-dimentional Diving [DFF589+Vin.]


11/08/06 Fasion[DFF81012+7 School Parody]
突然、スコールの携帯電話にクラウドからメールが来た。
『今からこっちに来れるか?』
こっち、というのはおそらく彼の職場であるセブンスヘブンというバーではなく、家のことを指しているのだろう。簡潔にその一文のみで、他は全くの空白。件名もなし。アドレスの詳細表示を見ると、ティーダとヴァン、そしてレオンにも送っているようだった。他にも送っているようだが、メールアドレスから個人を特定できるような機能はない。特に用事もないので自習の手を止めて財布や携帯電話を鞄に入れて、家を出た。
スコールの家からクラウドの家までは、歩いて三十分ほどかかる。仕事の都合上、クラウドはエスタの中でも特に開発が進んだミッドガルに住んでいる。夕方近かったため、帰宅するために駅に向かう社会人たちとは逆の流れを行くことになる。道の端に寄りながら進んでいると、見覚えのある対照的な色合いの髪をした背中が並んでいた。
「ティーダ、ヴァン」
声を掛ければ、お前もか、という表情が返ってきた。
「何があったんっすかね?」
「別に切羽つまった感じはないけどな」
確かに文面からは、単なる誘いだった。クラウドのことだから、決して変な意味が加味されていることはないだろう。そんな考えがあった。

 大通りに面したマンションの三階の突き当りの部屋。そこのチャイムを押した。すると応答もなしに扉が開いた。
「ちわーっす」
「来たぞー」
「……」
およそ目上の者に対する挨拶とは感じられないが、特に咎めることもないクラウドはドアを背で止めて道を開けた。
「よく来たな。助かった」
――― 助かった?
その言葉に、スコールは疑問を感じた。
よく見てみると、クラウドの印象がいつもと異なった。いつもの作業着代わりの黒い格好ではなく、今から高級なバーかどこかに出かけるのか、そう思わせるほどの上品さがあった。元が整っている部類のため、さらに。
屋内に入り、先導されるがままにリビングに三人は通された。そこで目に入ってきた光景に驚いた。
「うわっ」
「何だこれ……」
「服に、靴に、アクセサリ……」
リビングに広げられていたのは、紳士物のファッションだった。それも数点どころではない。ソファに放られた服はどれもシンプルだが、自分たちが着るそれとはかなり異なって見えた。靴も、テーブルが埋まるほど並べられたアクセサリも、それだけで一体いくらすることか。
「どうしたんっすか、これ」
圧倒されながら、ティーダが尋ねた。クラウドは緩く頭を振り、俺が買ったわけじゃない、と言った。
「どこぞの『おせっかい』が送りつけてきた。やれ新作だ、やれ似合うと思った、って」
無駄遣いにもほどがある、とクラウドは呟いた。そして続けて。
「好きに持って行け」
「「「え?」」」
突然の言葉に、三人は固まった。
「俺が選んだ後だから残り物みたいな感じで悪いが」
「「全然!」」
こんな服を手に入れる機会は、高校生という身分上、そうそうない。ティーダとヴァンは早速品定めに入った。やや遅れて、スコールはクラウドに尋ねた。
「……いいのか?」
「あぁ、捨てるよりはましだろう」
「邪魔なら中古で売ったりしては」
その言葉に、クラウドは肩をすくめた。
「それも考えたが、……貰ったものを、売るのは忍びない」
「そうか」
贈り主が嫌いというわけではないようだ。
「あぁ、そうだ。今度レオンの分を持っていく」
「あるのか?」
「これとは別にな。何だ、知らなかったのか?」
この贈り主とレオンが知り合いだったのか、とまた一つスコールは兄の交友関係を知った。しかしこれほどのファッションを送りつけてくるとは、その人物はファッションデザイナーなのか、それともファッションにうるさい富裕層なのか。
「どれぐらいあるんだ?」
質問をうけて、クラウドは顎に手を当てた。
「これの半分ぐらいだな」
これはもともと二人分のだったから。つまり、贈り主は三人分の服をそろえていることになる。
「一人で、買っているのか?」
「いや、俺とレオンの分は同じ人だけど、もうひとりは違う人……というか、お前も早くシルバー見てこないと先に取られるぞ?」
三人だけなのに先もない気がするが、欲しいものがなくなる可能性は捨てきれない。スコールもテーブルの前に膝をついた。

 帰り道、三人の手には紙袋が握られていた。中身はもちろん、貰った服やアクセサリーなどである。
「なんか、すげー買い物した気分っす」
「本当によかったのかな」
こんなに貰ってさ。ヴァンは紙袋を眺めた。靴を貰ったので三人の中では袋が多かった。
――― 今更だな
スコールの手にも袋はあった。二人に比べて小さいのは、アクセサリーが殆どだったからだ。
「今度何か手伝おうかな」
「そうしよう」
「そうだな」

 後日、家に届いた「レオンの分」はさらに遅れて本人の手に渡ったが、レオンはなかなか開けようとしなかった。
「貰ったものだろう」
「いや、その、な……」
まだ来るのか、という呟きが聞こえた。箱を前にして悩む兄の姿がどうにも違和感が拭えず、代わりにスコールがその封を開けた。中にはクラウドのものとはまた違った雰囲気の服が入っていた。確かにどれもレオンに合ったものばかりである。しかしレオンがこのような格好をしているのを見たことがなかった。
「今までどうしていたんだ」
どうやら出張先の衣類として持って行っていたらしい。家の中で見ないわけだ、とスコールは納得した。
「それに俺はこういう格好の方が落ち着くんだ」
シンプルなTシャツに黒のジーンズは確かにオフと言える格好である。
「お前が着てもいいぞ」
入っていた衣服を取り出して眺めながら、スコールは言った。兄に似合うものなら、自分が着てもおかしく見えないだろう。
「……いくつか、貰ってく」




11/08/03 4-dimentional Diving [DFF589+Vin.]

忘らるる都の泉に変化が起きた。見えないはずの湖の底に、わずかに映る風景。それは濃い藍色の空でもなければ、この不思議な森のものでもなかった。空想的に語れば空に浮かんだ城とでも言ったところである。
ヴィンセントはじっとそれを見つめた。その風景に見覚えはない。ゆらゆらと所在なく水が揺らいでいるのに合わせて、その景色も揺らいでいた。
誰かに報告を入れるべきか、とヴィンセントは湖に背を向けた。刹那、水がひとりでに飛沫を上げた。何事かと振り返ってみると、荒れ狂ったかのように水が高く溯り、そのまま襲い掛かからんと降りかかってきた。急いでマントを翻して湖の沿岸を跳んだ。意思があるように水はヴィンセントが進む方向に迫ってきた。一旦森の中まで退くべきと判断し、背を向け一気に距離を取ろうと図ったが、踏み切りで伸ばした足を掬われた。そのまま波が引くように引きずられ、ヴィンセントはそのまま湖の中へと落ちた。



息苦しさはあったが、呼吸を奪われる前に固い場所に背が落ちた。目を開ければ、今まで暗い所にいたせいで急な明るさに目が眩んだ。ゆっくりと時間をかけて目を開けると、快晴が広がっていた。背にある感触も、どうやら芝生に近いものだともわかった。妙に痛む頭に手を当てながら起き上ると、そこには不思議な世界が広がっていた。
空の中に別の世界が見えた。その距離は試算できない。また下を覗いても見えるのは空だけで、一向に大陸が見えない。自分はこの景色をあの水底に見なかったか。ふとヴィンセントは思った。
さて、とりあえず人を探すかと振り返ろうとしたが、その身体は本能に従って止まった。
「何者だ」
鋭い殺気が背後から体を何度も貫いた。気付かなかったのはおそらく、自覚はないがこの世界に意識を持っていかれすぎていたのかもしれない。迂闊に振り向くことはできない。ゆっくりと、背後に立つ者の顔を見る。
青年だった。眉間の間を斜めに一線した傷跡が印象に残る。殺気を含んだ深く青い双眸は低く唸る獣を想起させた。
「ちょ、スコール。いきなりそれはないだろ」
視界に僅かにかかったのは、青年と、少年に見える男。
「まぁ、格好とか雰囲気はどう見てもコスモス側じゃあないな」
――― コスモス?
何だそれは、と口が動く前に、青年の刃先がさらに喉に近づいた。たとえ不死身と言われようとも、首が飛べば致命するかもしれない。ヴィンセントは両手を肩ほどまで上げた。すると、青年が数歩引いた。成程、この体勢は万国、いや万世界共通なのか、と新たな発見をした。
「誰だ」
「ヴィンセント・ヴァレンタイン」
下手に嘘を吐くのはまずい。そう判断したヴィンセントは簡潔に問われる質問に間髪なしに応えることにした。
「どこから来た」
「忘らるる都」
「何故ここにいる」
「湖に引きずり込まれた」
そういった瞬間、青年の背後に立っていた男が笑った。
「コスモスとカオス、どちらの駒だ」
「それについては解答しかねる。私はそのコスモスとカオスが分からない」
コスモス、という言葉がセットになっている以上、カオスは自分の中のカオスマテリアを指しているわけではないと、ヴィンセントは推察した。
「別に敵意もないし、下ろした方がいいんじゃないか?」
金髪の少年が青年に声をかけた。しぶしぶ、と言った調子で武器は武器を下ろした。
 

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自己紹介:
日本の真ん中あたりの都市に住処有。最近有名になった大学に在学。ドイツ語専攻中。ゲームは日常の栄養剤。小説書くのは妄想を形に(笑)本自体が好きという説明しがたく理解されにくいものを持っている。横文字は間違える。漢字は得意な方。英語は読み聞きはいいが話せない。他は自己紹介からどうぞ。
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