日常/感想/二次創作小説※重要。小説へはカテゴリーの一覧から飛んでください。取扱CPはDRRR:臨静臨/APH:東西&味覚音痴/異説:78中心天気組/黒バス:赤降赤/VGユニット:騎士団航空海軍他。DRRRは情報屋左推奨中。TV小説漫画DVD所有。APHは東西LOVE独語専攻中。漫画全巻CD原作柄所持TV二期迄。異説はもう天気組愛。原作は7のみ。コンピ把握。81012は動画攻略wiki勉強。究極本厨。赤降気味でリバOK。VG擬人化フレイム・サンダー辺りとか。コメント・誤字指摘歓迎します!!転載とかはご遠慮願います。
No.136
2012/01/07 (Sat) 18:04:09
リクエスト小説をやっと半分、書きました……
まだ先があります、すみませんまだ半分とか一か月以上たってるのに……
しかし後編書くのが楽しみすぎて真面目にパソコン向かう気になれる。
レオン登場。
まだ先があります、すみませんまだ半分とか一か月以上たってるのに……
しかし後編書くのが楽しみすぎて真面目にパソコン向かう気になれる。
レオン登場。
途切れていた意識が身体と繋がった。弱く波打つような、不快な痛みを頭は訴えた。それを抱えながら、青年は立ち上がった。ふらつく足下を、手にしていた武器で支えた。
思わぬ失態だった。敵を倒している最中に、まさか敵の攻撃を避けている中で、敵が沸いて出てきている歪みに足を踏み入れてしまうとは。足を入れただけなら、すぐに抜けばよかった。ところが、重心のかかった足は着くべき地を踏めることはなく、足を踏み外した感覚で、青年は果てない空間を落ちたはずだった。
そして今、自分がいるのは、見知らぬ建物の中だった。ところどころに見える歯車ゆっくりと回り、大きな柱を中心に足場が螺旋を描いていた。その終わりは見えない。下に視線を下ろしても、足場はあるが、その隙間にも果てがない。
「どこだ、ここは」
少なくとも、自分が先ほどまで戦っていた場所にいないことは分かった。そして自分の故郷にいないことも理解した。確かに大きな城はあったがこんな造りではない。もっと明るくて、複雑だった。それにこんな特徴的な建物を覚えていないはずがないからだ。
とりあえず辺りを観察していると、不意に不穏な気配を感じた。すぐに目つきを変えてその元を辿ると、見覚えのある姿が、しかし全く異なる姿で、立って武器を構えていた。
「何者だ?」
それは、自分と同じ姿形をした、赤い結晶だった。
同じ頃、バッツとジタンは、探索という建前のもと、宝探しを行っていた。そしてその道中で、新しい姿をしたイミテーションに遭遇した。最初は新しく召喚された奴かと思ったが、その姿に少々既視感を覚えた。おもに、その構えている武器に。そして後から出現した獅子の存在によって、さらなる異質さを醸し出していた。
前方に注意を向けながら、バッツは隣で構えるジタンに声をかけた。
「なぁ、ジダン」
「なんだ?」
「スコールってさ、でっかくなったりしたっけ?」
「人間が伸び縮みしたり分裂するわけないだろ」
「だよなぁ。でもまぁ、敵ってことでいいわけだな、あいつは」
とりあえず人ではなかったので、二人は獅子と、それに似た敵に飛びかかった。
ホームでは、待機していたメンバーによって次のカオスとの戦いに備えるためのミーティングが行われていた。数的には互角だが、イミテーションという要素の違いが、加えてこの世界に対する知識の差が、大きな戦力の差を作っている。
不意にウォーリアが顔を上げた。そしてすぐ、わずかな足音が聞こえた。
「誰かが近づいているな」
「カオスの戦士か?」
肩に担いだ弓の弦に手を掛けながら、フリオニールは尋ねた。
「ううん、違う」
一番気配に鋭敏なティナは呟いた。カオスの戦士は否定したが、コスモスの戦士と肯定もしなかった。警戒するに越したことはない。各々武器を構え、足音の正体が姿を現すのを待った。
ところが、聖域に現れた姿に皆驚かざるを得なかった。
「……随分な歓迎、というところか」
武器を構えたコスモスの戦士を一瞥して、発された言葉だった。
聖域に現れたのは一人の青年だった。コスモスの暗い茶色の髪に蒼い目、肩に担いだ武器はガンブレード。その姿に、彼が全く殺気立っていないことも相まって、皆警戒を緩めた。むしろ、不思議なものを見る目で、彼を見て、そしてフリオニールの横に立っていたスコールの方に顔を向けた。
「何か、似てない?」
沈黙を破ったのはオニオンナイトだった。年齢や格好や容姿の細部を除いて、青年は確かにスコールに似ていた。いや、似すぎていた。他人の空似にしては気持ち悪さが残るし、同じ世界に同じ人間が二人も存在するはずがない。そうなると考えられるのは、他の世界におけるスコール・レオンハートという存在が呼ばれたという場合。確かにここに集まった戦士たちは皆異なる世界、異なる時間軸から召喚されて集った。考えられないことはない。スコールもそう思いながら青年の方を見た。
すると、目があった。しかし向こうが逸らすことはなく、むしろスコールが視線を外した。
――― 何だ?
どこか遠いものを、自分を通して何かを見ている眼差しだった。しかしそこに良い感情はないようだ。青年の表情は、どこか寂しげだった。
「何があったんだ」
「「クラウド」」
すると、偵察に出ていたクラウドが戻ってきた。その姿を見止めた仲間も、青年も同時に名前を呼んだ。その様子に、クラウドは驚いた様子で、見慣れない青年の姿を確認した。
「こんなところにいたのか、お前。ここで一体何をやって……」
青年はクラウドの方へ足を進めながら問いかけたが、その言葉は途中で途絶えた。
「すまないが、誰だ?」
「……クラウド、だよな」
緩く立ち止まると、青年は顎に手を当てながら尋ねた。どうやら彼も腑に落ちない点を、目の前にいるクラウドに見つけたようだった。
「確かに俺の名前はクラウドだが、俺はあんたを知らない」
「……そうか。すまなかった」
そう言って去ろうとしたところを、ウォーリアが間に入って止めた。
「君は何者だ?見たところ、カオスの戦士ではないようだが」
「カオスの戦士?」
何だ、それは。そう青年は言おうとしたが、丁度ホームに戻ってきたバッツとジタンが飛びかかるように青年の両腕を掴んだ。
「ッ?!」
咄嗟のことにバランスを崩しながらも青年はなんとかバランスを取り戻して踏みとどまったが、手にしていたガンブレードは地面に派手な音を立てて落ちた。
「おまえーッ!」
「あのバカ強いイミテーション!」
「イミテーション……?」
左右から飛んできた聞きなれない言葉に、青年は眉間にしわを寄せながら反復した。
スコールによく似た青年はレオンと名乗った。しかし実は同姓同名であることを皆は気付いた。スコールと呼ぶたびにレオンの方が少しだけ動く。そんな些細な反応だが、日々戦闘にその身を投じている彼らに取って見ればそれは非常に大きな変化。次いでここに来た経緯を尋ねてみたところ、見事に言葉を濁された。しかし時空間軸が歪んだ世界を通り抜けて来たらしいことは分かった。
レオンは彼らと違い、自分の世界の記憶があるらしい。折角なので彼の住んでいる街について尋ねてみた。すると、他のどの世界ともつながりのない、全く独立した系統であることが分かった。
そして本人にそのつもりはないのだろうが、説明のために描いた敵の絵はあまりにコスモスの戦士たちが各々の世界で対峙したどのモンスターとも異なり、非常にかわいらしいものだった。ティナに至っては、目を輝かせてその絵に見入っていた。
「これ、本当に敵なのか?」
ジタンが一番最初に書いた絵を指して言った。それは影の名を持つ、非常に弱いが厄介な敵だった。
「あぁ、単体なら雑魚同然だが、大勢で来られるとかなり厄介だ」
レオンはある光景を思い出して溜息を吐いた。それは闇の深淵から湧いて出てきた、地面を埋め尽くさんばかりのシャドウの群れであった。あれは可愛いとか怖いとかそう言うものではなく、むしろ正直生理的に引くものがあった。
質問は他にも、砂時計の形をしたもの、ポッドの形をしたものなど、多種多様にわたった。特に『顔』がどこかという質問が多かった。それに関してはレオンもあまり気にしていなかったので多分ここじゃないかというあいまいな答えしか返せなかった。
更に付け加えれば、彼は何でもできた。料理を作らせればフリオニールが感動した。食材は同じなのになぜこうも味が変わるのかと伝授を求められた。戦闘訓練の相手をすればウォーリアさえも唸らせるほどだった。技はすべてスコールと同じものだったが、質が違うように感じられた。先走りがちなバッツやジタンの扱いもうまく、あっという間にレオンはコスモスの仲間と打ち解けていった。
今回も、クラウドと宿敵セフィロスの戦いは熾烈を極めた。互いに不利な、そして足場の悪い星の体内で戦闘は行われた。デジョントラップに引っかからないように注意を払いながら、更に誰もが引くような台詞を受けながら、その上に避けがたい剣筋を紙一重で回避しながらの戦いは、クラウドの体力だけでなく精神力まで奪われるものだった。
そして相変わらずセフィロスはクラウド以外眼中にないようで、居合わせたスコール、バッツ、ジタン達には、気付いているようだったが、一切の自動的干渉はなかった。彼らがアシストに入らないように絶妙なタイミングで斬撃が飛んで来る。飛び込むにも飛び込めなかったのだ。
しかしそんな彼にとって、レオンの参戦は想定外だった。
「あいつすげぇな……」
零れたバッツの呟きに、スコールもジタンも同意した。
あの牽制をものともせず、レオンはクラウドのアシストに回り剣を交えた。どうやら彼にもセフィロスという存在に対して個人的な事情があるらしく、容赦ない隙を狙った絶妙なタイミングで攻撃が行われた。そうして自然と成り立ったクラウドとの連携に、セフィロスは関心を示した。
「今回はその青年のおかげで助かったようだな」
そんな言葉を残して、勝敗も預けたままセフィロスは消えた。
大剣を前方に構えたまま、クラウドはセフィロスを見送った。その後すぐに膝をつくのは、もはや習慣となっていた。むしろ戦意を喪失しないあたり、慣れているのか特別頑丈なのか、褒め称えるべきものであった。今回も例外なく、剣を地に突き立てて膝を折った。
同様に彼を見送ったレオンは、クラウドに手を差し出した。クラウドはすまない、と言ってその手を取り立ち上がった。
「アシスト上手いんだな、あんた」
「いや、アシストが上手いわけじゃない。お前の戦い方が、比べるようで悪いが、俺の知っているクラウドと同じだったから、うまく立ち回れただけだ」
まぁ、私情も挟んでのことだが、とレオンは一人呟いた。
「この世界でも、クラウドはあいつと戦っているんだな」
「この世界でもって、」
聞き捨てならない言葉に、クラウドは先を促した。
「俺の世界でも、クラウドはいつもあいつ追って、世界を渡っていた」
まぁ、性格は大分いい方かもしれないが。同時に何か嫌なことでも思い出したのか、レオンは深い溜息を吐いた。
「……それに比べれば、お前は頑張っているな」
そう言うと、レオンはクラウドの頭に手を置いた。普段ならばすぐに手で払い落すところだったが、生憎戦闘後のため、バスターソードをいつも以上に振り回した腕は上がらなかった。
「俺は子供じゃない」
「どう見ても俺より年下だろう、お前」
「……あんた幾つだ」
「二十六だが」
「……」
「なんだ、その顔は」
口に出せばまた面倒なことになりそうな気がしたので、クラウドは喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
思わぬ失態だった。敵を倒している最中に、まさか敵の攻撃を避けている中で、敵が沸いて出てきている歪みに足を踏み入れてしまうとは。足を入れただけなら、すぐに抜けばよかった。ところが、重心のかかった足は着くべき地を踏めることはなく、足を踏み外した感覚で、青年は果てない空間を落ちたはずだった。
そして今、自分がいるのは、見知らぬ建物の中だった。ところどころに見える歯車ゆっくりと回り、大きな柱を中心に足場が螺旋を描いていた。その終わりは見えない。下に視線を下ろしても、足場はあるが、その隙間にも果てがない。
「どこだ、ここは」
少なくとも、自分が先ほどまで戦っていた場所にいないことは分かった。そして自分の故郷にいないことも理解した。確かに大きな城はあったがこんな造りではない。もっと明るくて、複雑だった。それにこんな特徴的な建物を覚えていないはずがないからだ。
とりあえず辺りを観察していると、不意に不穏な気配を感じた。すぐに目つきを変えてその元を辿ると、見覚えのある姿が、しかし全く異なる姿で、立って武器を構えていた。
「何者だ?」
それは、自分と同じ姿形をした、赤い結晶だった。
同じ頃、バッツとジタンは、探索という建前のもと、宝探しを行っていた。そしてその道中で、新しい姿をしたイミテーションに遭遇した。最初は新しく召喚された奴かと思ったが、その姿に少々既視感を覚えた。おもに、その構えている武器に。そして後から出現した獅子の存在によって、さらなる異質さを醸し出していた。
前方に注意を向けながら、バッツは隣で構えるジタンに声をかけた。
「なぁ、ジダン」
「なんだ?」
「スコールってさ、でっかくなったりしたっけ?」
「人間が伸び縮みしたり分裂するわけないだろ」
「だよなぁ。でもまぁ、敵ってことでいいわけだな、あいつは」
とりあえず人ではなかったので、二人は獅子と、それに似た敵に飛びかかった。
ホームでは、待機していたメンバーによって次のカオスとの戦いに備えるためのミーティングが行われていた。数的には互角だが、イミテーションという要素の違いが、加えてこの世界に対する知識の差が、大きな戦力の差を作っている。
不意にウォーリアが顔を上げた。そしてすぐ、わずかな足音が聞こえた。
「誰かが近づいているな」
「カオスの戦士か?」
肩に担いだ弓の弦に手を掛けながら、フリオニールは尋ねた。
「ううん、違う」
一番気配に鋭敏なティナは呟いた。カオスの戦士は否定したが、コスモスの戦士と肯定もしなかった。警戒するに越したことはない。各々武器を構え、足音の正体が姿を現すのを待った。
ところが、聖域に現れた姿に皆驚かざるを得なかった。
「……随分な歓迎、というところか」
武器を構えたコスモスの戦士を一瞥して、発された言葉だった。
聖域に現れたのは一人の青年だった。コスモスの暗い茶色の髪に蒼い目、肩に担いだ武器はガンブレード。その姿に、彼が全く殺気立っていないことも相まって、皆警戒を緩めた。むしろ、不思議なものを見る目で、彼を見て、そしてフリオニールの横に立っていたスコールの方に顔を向けた。
「何か、似てない?」
沈黙を破ったのはオニオンナイトだった。年齢や格好や容姿の細部を除いて、青年は確かにスコールに似ていた。いや、似すぎていた。他人の空似にしては気持ち悪さが残るし、同じ世界に同じ人間が二人も存在するはずがない。そうなると考えられるのは、他の世界におけるスコール・レオンハートという存在が呼ばれたという場合。確かにここに集まった戦士たちは皆異なる世界、異なる時間軸から召喚されて集った。考えられないことはない。スコールもそう思いながら青年の方を見た。
すると、目があった。しかし向こうが逸らすことはなく、むしろスコールが視線を外した。
――― 何だ?
どこか遠いものを、自分を通して何かを見ている眼差しだった。しかしそこに良い感情はないようだ。青年の表情は、どこか寂しげだった。
「何があったんだ」
「「クラウド」」
すると、偵察に出ていたクラウドが戻ってきた。その姿を見止めた仲間も、青年も同時に名前を呼んだ。その様子に、クラウドは驚いた様子で、見慣れない青年の姿を確認した。
「こんなところにいたのか、お前。ここで一体何をやって……」
青年はクラウドの方へ足を進めながら問いかけたが、その言葉は途中で途絶えた。
「すまないが、誰だ?」
「……クラウド、だよな」
緩く立ち止まると、青年は顎に手を当てながら尋ねた。どうやら彼も腑に落ちない点を、目の前にいるクラウドに見つけたようだった。
「確かに俺の名前はクラウドだが、俺はあんたを知らない」
「……そうか。すまなかった」
そう言って去ろうとしたところを、ウォーリアが間に入って止めた。
「君は何者だ?見たところ、カオスの戦士ではないようだが」
「カオスの戦士?」
何だ、それは。そう青年は言おうとしたが、丁度ホームに戻ってきたバッツとジタンが飛びかかるように青年の両腕を掴んだ。
「ッ?!」
咄嗟のことにバランスを崩しながらも青年はなんとかバランスを取り戻して踏みとどまったが、手にしていたガンブレードは地面に派手な音を立てて落ちた。
「おまえーッ!」
「あのバカ強いイミテーション!」
「イミテーション……?」
左右から飛んできた聞きなれない言葉に、青年は眉間にしわを寄せながら反復した。
スコールによく似た青年はレオンと名乗った。しかし実は同姓同名であることを皆は気付いた。スコールと呼ぶたびにレオンの方が少しだけ動く。そんな些細な反応だが、日々戦闘にその身を投じている彼らに取って見ればそれは非常に大きな変化。次いでここに来た経緯を尋ねてみたところ、見事に言葉を濁された。しかし時空間軸が歪んだ世界を通り抜けて来たらしいことは分かった。
レオンは彼らと違い、自分の世界の記憶があるらしい。折角なので彼の住んでいる街について尋ねてみた。すると、他のどの世界ともつながりのない、全く独立した系統であることが分かった。
そして本人にそのつもりはないのだろうが、説明のために描いた敵の絵はあまりにコスモスの戦士たちが各々の世界で対峙したどのモンスターとも異なり、非常にかわいらしいものだった。ティナに至っては、目を輝かせてその絵に見入っていた。
「これ、本当に敵なのか?」
ジタンが一番最初に書いた絵を指して言った。それは影の名を持つ、非常に弱いが厄介な敵だった。
「あぁ、単体なら雑魚同然だが、大勢で来られるとかなり厄介だ」
レオンはある光景を思い出して溜息を吐いた。それは闇の深淵から湧いて出てきた、地面を埋め尽くさんばかりのシャドウの群れであった。あれは可愛いとか怖いとかそう言うものではなく、むしろ正直生理的に引くものがあった。
質問は他にも、砂時計の形をしたもの、ポッドの形をしたものなど、多種多様にわたった。特に『顔』がどこかという質問が多かった。それに関してはレオンもあまり気にしていなかったので多分ここじゃないかというあいまいな答えしか返せなかった。
更に付け加えれば、彼は何でもできた。料理を作らせればフリオニールが感動した。食材は同じなのになぜこうも味が変わるのかと伝授を求められた。戦闘訓練の相手をすればウォーリアさえも唸らせるほどだった。技はすべてスコールと同じものだったが、質が違うように感じられた。先走りがちなバッツやジタンの扱いもうまく、あっという間にレオンはコスモスの仲間と打ち解けていった。
今回も、クラウドと宿敵セフィロスの戦いは熾烈を極めた。互いに不利な、そして足場の悪い星の体内で戦闘は行われた。デジョントラップに引っかからないように注意を払いながら、更に誰もが引くような台詞を受けながら、その上に避けがたい剣筋を紙一重で回避しながらの戦いは、クラウドの体力だけでなく精神力まで奪われるものだった。
そして相変わらずセフィロスはクラウド以外眼中にないようで、居合わせたスコール、バッツ、ジタン達には、気付いているようだったが、一切の自動的干渉はなかった。彼らがアシストに入らないように絶妙なタイミングで斬撃が飛んで来る。飛び込むにも飛び込めなかったのだ。
しかしそんな彼にとって、レオンの参戦は想定外だった。
「あいつすげぇな……」
零れたバッツの呟きに、スコールもジタンも同意した。
あの牽制をものともせず、レオンはクラウドのアシストに回り剣を交えた。どうやら彼にもセフィロスという存在に対して個人的な事情があるらしく、容赦ない隙を狙った絶妙なタイミングで攻撃が行われた。そうして自然と成り立ったクラウドとの連携に、セフィロスは関心を示した。
「今回はその青年のおかげで助かったようだな」
そんな言葉を残して、勝敗も預けたままセフィロスは消えた。
大剣を前方に構えたまま、クラウドはセフィロスを見送った。その後すぐに膝をつくのは、もはや習慣となっていた。むしろ戦意を喪失しないあたり、慣れているのか特別頑丈なのか、褒め称えるべきものであった。今回も例外なく、剣を地に突き立てて膝を折った。
同様に彼を見送ったレオンは、クラウドに手を差し出した。クラウドはすまない、と言ってその手を取り立ち上がった。
「アシスト上手いんだな、あんた」
「いや、アシストが上手いわけじゃない。お前の戦い方が、比べるようで悪いが、俺の知っているクラウドと同じだったから、うまく立ち回れただけだ」
まぁ、私情も挟んでのことだが、とレオンは一人呟いた。
「この世界でも、クラウドはあいつと戦っているんだな」
「この世界でもって、」
聞き捨てならない言葉に、クラウドは先を促した。
「俺の世界でも、クラウドはいつもあいつ追って、世界を渡っていた」
まぁ、性格は大分いい方かもしれないが。同時に何か嫌なことでも思い出したのか、レオンは深い溜息を吐いた。
「……それに比べれば、お前は頑張っているな」
そう言うと、レオンはクラウドの頭に手を置いた。普段ならばすぐに手で払い落すところだったが、生憎戦闘後のため、バスターソードをいつも以上に振り回した腕は上がらなかった。
「俺は子供じゃない」
「どう見ても俺より年下だろう、お前」
「……あんた幾つだ」
「二十六だが」
「……」
「なんだ、その顔は」
口に出せばまた面倒なことになりそうな気がしたので、クラウドは喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
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この記事にコメントする
ありがとうございます!!
こんばんは。夜分遅くに失礼します。
ドイツにいらっしゃる方にこの挨拶であっているかわかりませんが、とりあえずは日本時間基準とゆうことで。
リクエストのお話ありがとうございます!!
お礼が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。
レオンに対するバッツとジタンの反応がかわいいい。この二人はやっぱりこうですよね。
クラウドに知らないと言われるレオンはなんか切ないです。だけどそこがいい。
この後、皆とレオンがどう関わるのか続きが楽しみです。
ドイツでの生活はなかなか大変そうですが、楽しそうですね。
私自身は日本から出たこともないので、その行動力に憧れます。
語学の勉強がんばってくださいね。
応援してます!
ドイツにいらっしゃる方にこの挨拶であっているかわかりませんが、とりあえずは日本時間基準とゆうことで。
リクエストのお話ありがとうございます!!
お礼が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。
レオンに対するバッツとジタンの反応がかわいいい。この二人はやっぱりこうですよね。
クラウドに知らないと言われるレオンはなんか切ないです。だけどそこがいい。
この後、皆とレオンがどう関わるのか続きが楽しみです。
ドイツでの生活はなかなか大変そうですが、楽しそうですね。
私自身は日本から出たこともないので、その行動力に憧れます。
語学の勉強がんばってくださいね。
応援してます!
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プロフィール
HN:
獅子えり
性別:
女性
職業:
大学生
自己紹介:
日本の真ん中あたりの都市に住処有。最近有名になった大学に在学。ドイツ語専攻中。ゲームは日常の栄養剤。小説書くのは妄想を形に(笑)本自体が好きという説明しがたく理解されにくいものを持っている。横文字は間違える。漢字は得意な方。英語は読み聞きはいいが話せない。他は自己紹介からどうぞ。
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